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MAGAZINE

オオバクリエイティブ通信

2025.10.30

【Vol.471】「今」を全力で

少し前までまだまだ暑いなぁと思っていましたがここ最近は秋らしい涼しさを感じる様になりましたね。
朝の冷え込みが強い日は、やる気スイッチをオンにするために、朝食にお茶漬けやポタージュスープなど、身体が温まるものを準備しています。
寒い日にピッタリのおすすめメニューなどあれば、ぜひ教えてください(^ ^)

それでは今週もよろしくお願いいたします。

* * *

「今」を全力で

いつもお世話になっております。
オオバクリエイティブ常務取締役大庭 剛と申します。宜しくお願い致します。


 つい先日まで「今年は暑さが続くね」なんて言ってましたが、急激に気温が下がり秋をすっ飛ばして冬になってきましたね。
衣替えが間に合わず、出張先で慌てて上着を買ってしまい、家に帰ると似たような服が溢れかえり困っています。
そして奥さんにいつも怒られています。


 来月中旬に自分がコーチをさせて頂いています山口ラグビースクールが、小学生唯一無二の全国大会ヒーローズカップ中国予選にチャレンジします。
中国地方を勝ち抜き、更にその先中四国大会で再度予選を行い、中四国地方から1スクールだけが本線の横浜日産スタジアムの地に立てます。
スポーツですから必ず勝者の影には敗者がいます。

小学生といえどもそこに全力で取り組み、本気で「今」の限界を突破しようとしている子ども達が沢山います。
その全力のプレーには、大人になった自分達も本当に心を動かされます。
プロ選手ではないのでもちろん結果によってお金がもらえる訳ではないし、ましてや全国大会に行ったところで絶対に将来が約束される訳でもありません。
大袈裟な言い方かもしれませんが彼等は「今」に全力に命を懸けて戦っています。
それは我々大人が遥か昔に忘れた、純粋に「ラグビーをうまくなりたい」

「試合に勝ちたい」という純粋無垢な心なんだと思います。
その心に応えるために練習を通じてラグビーで沢山の事を学んでもらい、将来少しでもここでラグビーをやっていたということが彼等の人生を少しでも豊かにしてくれれば良いなと思っていつも彼等と接しています。


 元教え子達も山口ラグビースクールを卒団してみんなそれぞれの「今」を頑張っています。
東京の高校に進学し、名門高校でレギュラーの座を勝ち取り全国大会に出場している子がいます。
名門大学に進学し、レギュラー獲得とその先のプロ選手を目指して日々汗を流している子がいます。
九州のジュニア(中学生)チームに移り、レベルの高い練習に必死で食らい付き、90人からのセレクションを勝ち抜き、かなり狭き門の福岡県選抜に選ばれた子がいます。
女子ラグビーの環境が整っていない山口を出て、単身三重県の高校に進学し、女子ラグビーで日本一を目指して日々走っているラグビー女子がいます。
今でもほとんどの子達が山口に帰ってきたら「大庭コーチ!」と元気に山口ラグビースクールに遊びに来てくれます。
彼、彼女達の成長は我々コーチをしている者に沢山の元気と勇気をくれます。
大学ラガーマンにもなると自分より遥かに大きく、逞しくなっているのに笑って話しているとまだ活舌が悪かった小学生の時の「お〜ばこ〜ちぃ〜」と拙く自分に話しかけていた頃と何も変わってない様に感じたりもします。
誰にでもどこかにスタート地点があると思います。
彼、彼女達のスタート地点がここなんだとすると、我々がラグビースクール活動をやっている事はきっと誰かの役に立てているんだなと再認識できると共に、いつも原点回帰ができています。
彼、彼女達のこれからの活躍をいつも祈り、近くで観戦出来る時は出来るだけ会場に足を運ぼうと思っています。

 逆に小学生でラグビーを卒業するという子も一定数いるのも悲しい事実です。
昨年全国大会いったメンバーの中で13人中3人の子がラグビーを卒業しました。
彼等に最後に送った言葉は「大庭コーチは君達がどれだけ嫌がっても、残念ながら一生君達のコーチだから。だから何かしんどい事、困ったことがあったらいつでもグラウンドに帰っておいで。もう暫く大庭コーチはここに居るから」でした。
ラグビーは確かに自分が信じる心も体も鍛えられる、良いスポーツです。
しかし、だからと言ってラグビーを辞めた子の事を悪く言う事はないですし、彼、彼女達は自分で選択をしてその先の「今」を選んだのであれば、それは彼、彼女達の人生なので誰も口出しをするべきではないと思っています。
先日中学生から体操の道に進んだ女の子のお父さんから彼女がある大会で3位になったと聞いて心から嬉しかったです。
彼女のライン際を疾走するランと何をやっても負けず嫌いな性格は、ラグビー選手としてとても魅力的でしたが、その持ち味はきっと体操という競技の中でも生かされているんだろうなと思いました。
弟がまだラグビースクールに居るので、たまに応援に来てくれた時に話をしますが、彼女は精一杯「今」を楽しんでくれている様で、話していて我が事のように嬉しくなります。


 ラグビーは体と体を本気でぶつけ合うスポーツなので誤魔化しがききません。
本気で勝ちたいという子のコンタクトは、なんとなくやっている子には絶対に負けません。
それは体が決して大きくない子でも一緒です。
自分はコーチとして教える側の立場ですが、常に彼、彼女等から大事な事を教えて貰っている様な気がしています。
大人になると「今」を一所懸命に生きる事を時々忘れてしまいます。
環境に感謝をする事を時々忘れてしまいます。
毎週末それらの人として大事な事を共に学べる環境に自分はとても感謝をしています。
小学生にハゲと呼ばれたり、準備してきたボケや、考えに考え抜いた練習メニューが空振りした時は落ち込んだりもしますが、体が動くうちは彼、彼女達と共に成長し、走り続けようと思います。


 毎回仕事に全く関係のない長文を最後まで読んでくださりいつも有難う御座います!
また次回ラグビーの魅力を発信できるように仕事も頑張って参ります。

宜しくお願いします。

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